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■3階層モデル■
企業のネットワーク化に伴い、クライアント/サーバーアプリケーションが構築されるのが一般的ですが、複数のユーザーが同時にアクセスした場合でもデータベースの不整合が生じないようなシステムを構築しなければなりません。 そこで、しばしば3階層アプリケーションモデルによるアプリケーションの開発が行われます。
クライアントで動作するアプリケーション(プレゼンテーション層)、データベースにアクセスするプログラム(ビジネスロジック層)、データサービスを提供するデータベース(データストア層)という3層で構成されます。
3階層モデルでは、データベースに対する操作はすべてビジネスロジック層に配置されたプログラムを経由して処理され、クライ アント上に配置されたプレゼンテーション層のアプリケーションから直接データベースにアクセスされることはありません。また、すべての階層を1台のコンピュータで動作させるのではなく、階層ごとに別のコンピュータに分散させて動作させるのが一般的なため、各コンピュータのプログラム間ではネットワーク通信が必要になります。
-3階層モデルのメリット-
◎ データベースにアクセスするプログラムを一箇所にまとめられることによるロジックの集中管理
◎ データベースに対する排他制御をビジネスロジック層に実装することでのデータの整合性保持
◎ 適切なセキュリティ機構をビジネスロジック層に実装することで許可のないクライアントの接続を拒否
◎ プレゼンテーション層の構築、アップデートが容易
◎ 論理的な階層を自由に物理的な階層へとマップすることができることによる分散処理の可能
◎ クライアントはデータベースにアクセスせずにサーバーへとその処理を依頼するだけであることにより、さまざまなユーザインタフェースの提供が可能
1.【セキュリティのサポート】
2.【通信と分散処理のサポート】
3.【トランザクション機能のサポート】
トランザクション処理は、複数のユーザーが同時に1つのデータベースに接続する可能性のあるクライアント/サーバーアプリケーションを開発するのに不可欠な処理であり、COM+の管理ツールで、どのプログラムがトランザクション処理を必要とするのかを指定しておけば、トランザクション処理は COM+の内部で自動的に処理されます。
上記の2および3の機能によって、3階層アプリケーションを実装するときに懸念されるクライアント/サーバー間の通信とトランザクション処理についての問題はすべて解決されます。